子どものために遺産を使って欲しい

寄付者様の思い 詳細

寄付者様の思い 2015.9.18

子どものために遺産を使って欲しい  寄付者は生前、生活が苦しい家庭の子どもに関する事件の報道に心を痛めていました。「自分の遺産の一部は、苦しんでいる子どものために使ってあげて欲しい。」とご家族に伝えていました。

【寄付者のご家族】
 寄付者のA氏は享年75歳。子どもはおらず相続人は妻との甥1人の2人。京都で自ら建設関係の会社を起業し経営していました。地域の商店街や地域の誰もが知る建物に携わるなど、よく知られた会社でした。
 会社は現在も続いており、親族が後を継いで経営しています。現在は建設業だけではなく、カフェやサロンなど地域の人が集える場所を提供し、また地域全体が盛り上がるよう、地域の特産品を紹介するなどの事業を行なっています。それだけでなく地域のため、子どものための活動をしている市民団体への支援を続けています。
 一方で寄付者の生前の生活は派手ではなく、親しい友人から見ても服装や買うもの、会社の装飾などにお金をかけている様子はなく、一般的な生活をしていたそうです。その家族をよく知る人は本当にお金を大切にし、使うときもあるが贅沢をしている様子はほとんどなかったと語っていました。

【A氏の想いを受け止めるご家族】
 A氏は奥様に「子どものために寄付をしたい」との考えを伝えていたため、奥様と親族はA氏の遺贈寄付に賛成していました。
 ただA氏には兄の息子で、相続人になる甥がいましたが、あまり親しくなかったため、A氏はその甥に遺贈寄付についてどのように説明しようか、理解してもらえるかと悩んでいた。しかし甥はA氏の想いを知り、その想いを尊重し遺贈寄付に賛成し、これでA氏が人生の最後にやり遂げたいと思ったことが実現することになりました。

【逝去、そして遺贈寄付から願いの実現へ】
 遺志を引き継いだ親族の方から、税理士を通して京都地域創造基金に連絡を頂きました。
 頂いたご寄付は経済的に生活が苦しい家庭の子どものために使われました。この寄付のおかげで、様々な事情により子どもだけで夜を過ごさなければならない家庭の子どもに夕食・入浴・家庭学習・居場所を提供し、孤独感を感じずに過ごすことができた。もし遺贈寄付がなければ彼らは家で一人で過ごし、満足に夕食を食べられず、勉強をすることもできなかったかもしれません。
 寄付によって実現したことを親族に伝えたところ、穏やかに喜んでくださいました。人生をかけて築いた財産を、最後に自分がしたいと思うことに使える使う人生はとても幸せで満足出来る人生だったのではないでしょうか。

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