活動内容 詳細
活動内容
2021.3.11
東日本大震災からの10年とこれからの10年
公益財団法人京都地域創造基金
理事長
新川達郎
2011年3月11日、地震津波の被害の大きさに呆然とした記憶があるが、同時にその直後からの市民活動にも、ともかく何が何でも復興をという思いがあった。その年の6月には「さなぶり」基金の立ち上げに協力し、地域そして全国の仲間と復興のための市民活動支援を目指した記憶は今でも鮮明である。
この10年間、折に触れて東北に足を運び復興のお手伝いをし、また東北大学で1年間、震災に関する研究をさせていただいた。この間に、一見したところ復興が進み、福島を除けば、着実に成果が上がっているかに見える。
しかし、このところのコロナ禍もそうであるが、社会の最も弱いところに強く影響するのが、こうした災害の常である。これまでの復興はそうした手の届いていないところを分散させ見えにくくしているようにも思えてならない。国の復興事業はさらに5年延長されることになったが、暮らしや心の復興はまだまだ途上にある。
こうした看過されているところに焦点を合わせ続けることこそ市民活動の本旨だし、私たちのミッションである。